あなたの世界、わたしの世界

「たっだいまー」

「ただいまー」

「おかえりなさーい舞奈さん、舞穂さん」

迎えてくれたのは双子のお世話係の志乃さんだ。

彼女は双子がこの家に来てからずっと二人の面倒を見てくれている。

そんな彼女は27歳という若さなのに飾り気がない。

聞いてみるとオシャレをすることにあまり魅力を感じないのだそうだ。

化粧だってナチュラル。

双子は納得した。

そもそも彼女は飾らなくとも持ち前の気品で十分魅力的だった。