あなたの世界、わたしの世界

それもそうだと頷いた舞奈。

双子はさっさと教室から出て行き、図書館で穏やかな時間を過ごした。

だがその時間は突如現れた新種の人間によって邪魔される。

キイィィィ…と重たい図書館の扉を開けたのは見たこともないほど綺麗な女の子だった。

…誰?と双子は同時に思った。

女の子は双子に気づくとはにかんだ笑顔で話しかけてくる。

「あの私、今日あなたたちのクラスに転校してきた小鳥遊望夢-たかなし のぞむ-といいます。宜しければ仲良くしてくださいね」

双子はこっくりと頷いただけで何も言わない。

で?だから?とでも言いたげに無表情で転校生を見つめる。

転校生はちょっと焦ったように言う。