何故、私達一族がこの国でそこまでの権力と影響力を持つようになったのか。

確かに国が出来た時から、もう既に存在していた一族で、元はどこの国にも属してはいなかった。
由緒ある歴史が古い一族なのだが、今の国を建国する際、初代国王と仲の良かった一族の長がそれを手伝いそのまま長く今の今まで仕えている。

はじめは政治事にしか関わってはいなかった貴族だったらしいのだが、まあ、ご先祖様方が好奇心旺盛というか何と言うか色々な事に代替わりする度に手を出していき、それがことごとく上手くいき、成功するもんで今ではこんな状態だ。


時々、一族の誰かが見初められ、王族に嫁いだり婿入りしたり、また逆も然り…だったので王族の血は私達一族の血筋にも混ざっているところはある。いわゆる遠縁というやつだ。

だが、私達本家は、純血の血を護っている。
もちろん本家でなくとも純血の血を持つ者は、一族の中にいる。
一族の長となる本家の者は、その中から相手を選ぶという掟があるのだ。


一族の長になるのには男も女も、生まれた順番も関係なく、長が決める。

私達兄妹は、私を含め8人いるので現当主、長である父がこの中から選び、拒否を考えずして選ばれた者はそれを承ける。

この時はそう思ってた…