『はっ...!あー、いい夢見てたのに!』


高原 るいは、窓から全く日が入らない部屋


の中で、一人うめき声を漏らした。


『うぁっ、えっ?!嘘!もう、七時やん!


学校!遅刻するっ!』


ドタドタっ


『母さん!なんで起こしてくれんかった


ん?昨日言ったやん!アホ!』


なんともありきたりな、朝である。


なんと、平和な朝だろうか


あぁ、この日に戻りたい。


高原るいは、後々何度も何度も心の中でそ


う願った。だが、時計は決して反時計回り


には、動かないのである。