伝説の少女



〜ミラSido〜






キーン コーン カーン…




「…っ、来たぞ」

「相変わらず無表情だな」

「でも顔はかなりイケてるよな、スタイルもそこらの女子よりいい体してるし」

「おまっ、んなこと言ってると病院送りになるぞ!」



登校時間になるといつもこうだ。


毎日見ているくせに毎日騒ぐ。




よくもまぁ飽きもせず同じこと言えるもんだ、あたしのどこがそんなに珍しいのか…

見た目は至って普通の人間なのに…




「ミ〜〜ラ〜!!」



ドスっ…


…痛い




「おはよ悠理」

「んもぉ〜っ、先行っちゃうなんて酷いじゃんミラ!」

「ごめん、忘れてた」



腰の辺りまである栗色の巻き毛が特徴の少女、朝比奈悠理。


天真爛漫でお茶目な元気な女の子。


唯一あたしの力を怖がらないすごく珍しい子。



「それより聞いてよミラ〜!」




涙目ですがってくる悠理。