目から次々と涙が溢れた。

今更気付いたって、

向こうは彼女持ち。

叶うわけがない。

…諦めなきゃいけないの?

こんなに好きだって気付いたのに…

こんなことって、ないよ…

怖いくらい静かな通学路。

聞こえるのは私の嗚咽だけ。

私はこれ以上仲よさそうな2人を見ていたくなくて、

下を向いて走った。

大好きな水海の横を通り過ぎる時も、

涙を拭いながら決して水海の方は向かなかった。