一粒の涙と奇跡


「ならいいけど…」

流花は少し落ち込んでいる。

「仕方ないですよ。

秋は寂しくなるものです。」

いつの間にか青華が私の後ろにいて、

優しく微笑んでいた。

「木の葉が落ちていくように、

自分の感情も共に落ちていく。

秋はそんな季節です。」

遠くを見ながらそう呟いている。

青華は少し、他の人とは違う不思議なオーラが漂っている。