一粒の涙と奇跡


「そうか。涼しいもんんな。」

「うん。それもあるし、

私の育てた花の様子が見えるから。」

私は小さな花壇に目をやった。

赤、黄色、ピンク…

様々な色の花が、

甘い匂いを漂わせている。

「あ、あれお前が育ててたのか。

転校した時から綺麗だなって思ってたんだよな。」