神人 second story~誕生~

ナスカはため息を一つついて話を変えた。
「教会に貴女を呼んだ理由は分かってる?」
「世界を悪から守る為」
「正解。やっかいな敵の存在を見付けてしまってね…。貴女にはある神人と手を組んでその敵を倒してほしいの」
「ある神人?」
首を傾げるクロースに、ナスカは思い出を語るように話し始めた。
「五年前、魔国と人間世界を結ぶ扉があった。そして、魔国の王であったゼウスを倒し、扉を閉めた神人」