ハイドアンドシーク・ラブ

「…………何」

「つめたすぎる」




若干睨むようにこちらを見た彼の目は、少し焦っていたように見える。




「暁くんさ、小学校部活入ってた?」




質問が予想外だったのか、暁くんは、え?と呟いた。



隣に小走りで駆けてきたのは遥南先輩。






「──別に、なにも」


「……そっかぁ。足速いねー!!」





笑って言えば、ムスッとこちらを見る暁くん。




どうしたの、と聞こうとすると、暁くんは遮るように言った。






「アンタ、なんで俺に付きまとうの」






威嚇するような声だった。