ただ君だけを。

「お前、何言って…。」


ほら、


困ってる。


馬鹿だな、私。


「わ、私、帰る。」

「え、おい。」


席を立ち、部屋の窓を開ける。


きっと、

きっと優は、

私のことを、引き止めるだろう。


「待てよ。」


――――ほら、


やっぱり、


君は、私を





引き止める。








「…。由佳に、由佳に悪い、から。」




優を、好きになっちゃいけない。






――――分かってるよ。






優は、由佳の彼氏なんだってば。





――――分かってるよ。







また、涙が出てきた…。

















――――優が、好き。