「まぁ、俺帰るわ。」

「あ、うん。」

「あ、そぉそぉ。今日俺ん家で晩飯だってよ。」

「…ん。」

「また後でなー。」

鞄を片手で持ち、

後ろを向いて手をヒラヒラとさせた優。

私は、小さく、手を振り返してみた。




って、何してんの私…。

後になって恥ずかしくなった私は、

手を振った手を、しゅっ。と引っ込めた。