「あ……あの…」






なかなか話してくれない諒祐を不思議に思っていると…




「あぁ、ごめんね。俺の不注意でぶつかっちゃったみたいだね。大丈夫?怪我はしてないかな?」







へ………?





「え、……と。り、諒祐…?」







「………ごめんね、君は誰かな?」






え…………。





覚えてない、の…?





「あ、えっと……」




あまりにも驚いて言葉が出ないでいると……


「えっと、この子は由梨奈!あたしは奈々っていうの!同じクラスなんだよ。これからよろしくね!!」





奈々がフォローしてくれた。





ありがとう






「あぁ、そうなの?こちらこそよろしくね。それじゃあ」






そう言い、去っていく諒祐。





「諒祐くんって、あんな人だったの?」






「わかんない…」





子供の頃からは変わっているんだろうけど、どうゆうふうに変わったかはわからない。





けど、昔みたいに優しい諒祐じゃなくて悲しみを背負ったようなそんな感じがした。





「諒祐……」





なにかあったの……?