ここ最近、大翔がよく女の子から呼び出されているのは知っていた。
その度に「行ってらっしゃい!」と元気に振る舞うものの、心のどこかで寂しさを感じていた。
ずっと一緒にいた大翔も、そのうち離れていってしまうのではないかと。
彼女を作って、もう私と一緒にはいないのではないかと。
そして、「断ってきた」という大翔の言葉に安心した自分がいて。
この感情がどういうものなのか、私はまだ知らなかった。
だから、今回も安心してしまった。
しかし、それもまた束の間のことだった。
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