つぎの日学校に着くと、神村くんしかいなかった。






「な、んで。」








「別に。僕は早く来るから。」







「なんで誰もいないの。」






「知らないよ。」







そんなことを話してると、
放送が流れた。





「今日は臨時休校になりました。学校に来ている生徒は速やかに帰るように。」







「休校?」






「はぁ。じゃあ僕は帰るから鍵、よろしくね。」






「…」







そして、彼が出ていくのを見てから5分後、私も学校を出た。






「遅い。」





「なんでいるの?」






「こんな雨の中一人で帰れないでしょ。傘、貸してあげるからさ。」






「傘…」





「はい。」





「どうして…傘を貸してくれるの?」






「は?」






「嫌いなら関わらなければいいのに。」






そう言ったらきょとんとした顔で、
こっちを見ていた。