好きと嫌いは紙一重

5分くらい沈黙が続く。






「何のつもり?何もないなら帰るから。明梨行こう。」








「うん…。」







「まって!」







「なに?」







「想、私から話すね?」







そう言うと杏ちゃんは話始めた。






神村くんと杏ちゃんは幼馴染みで、中学まではすごく仲良しだったらしい。

だけど、杏ちゃんの友達が神村くんに告白してから関係が変わってしまった。
なぜか神村くんは杏ちゃんに冷たく接するようになり、杏ちゃんもその理由を知らないまま高校も変わってしまったらしい。




そして、昨日久々の再開にお互い話が弾んでしまったこと。
だけど、過去何も疑うような関係は無かった事。




「…それを、私に言ってどうするの?」






「あかりんと想は付き合ってるんでしょ?」






「…付き合ってないよ。」







「この程度の話を自分で説明できないお前に、明梨は渡せない。」






そう言って琉斗が神村くんを見ると、神村くんは上を向いた。






「俺がすべてを話すよ。」