好きと嫌いは紙一重

「いってきまーす!」







ちょっと準備に時間がかかり、駅まで少し走る。






駅の入り口に神村くんを見つけて、声をかけようと近寄った…。






「想!」





「杏。久しぶり。」






「想大人っぽくなっちゃって〜。」






親しそうに話してる二人。
神村くんも楽しそう。


女の人も美人だし…。
私なんて、そう思ってたら気づいたら泣いてた。





「明梨。」






「…琉斗?」






琉斗は私の腕を掴んで神村くんに近寄る。





「ねぇ、やだ、琉斗。何するの。」





「アイツに言うんだよ。」






「私と神村くんは付き合ってるわけじゃない…!」





「…俺は明梨を幸せにしてくれるやつにしか明梨はやらない。」







琉斗の顔は驚くほどに冷たく、切なそうだった。