「ひゃっ?!?!」



「あ〜それぐらい、いたかなぁ〜」



し、信じられない…



「姫歌ちゃん、大丈夫?」



「ちょっと…いや、かなり混乱してるけど大丈夫…」



「そういうわけだ。わかったか?」



「………………」



「まだなにかあるのか?」



「いや…その…ちょっとまだ頭の整理が…」



「黙っててごめんね、姫歌ちゃん」



「う、うん…」



むしろ、知りたくなかったというかなんというか…



「姫歌、矢島に顔がバレた以上お前を狙い始めるかもしれねぇ…というより、狙われる」



「ちょ、ちょっと待ってよ…!なんで私が狙われないといけないのよっ…!」



あの時みたいに人生がめちゃくちゃになるのはこれ以上耐えられない



「姫歌」



泣きそうになって思わず下を向いた時、いつもより少し低い声で蓮に名前を呼ばれた



その声と共に顔を上げると真剣な表情をしていた



「お前のことは絶対俺と奏が守るから。なにも心配するな」



「蓮…」



「姫歌には誰にも触らせない。そんなことするやつがいたら俺がぶん殴る」



「べ、別にそこまでしなくてもいいのよ…?」



「ダメ。そんなの俺が許さない」



そんなことを言う蓮に少しドキドキしていたことはまだ秘密