「姫歌、声でかい」



いきなり叫び出した私を一喝する蓮



「だ、だって…!」



いきなりあんなの見せられたら誰だって驚くわよ!



「蓮、どうする?姫歌ちゃんに言う?」



「ああ。姫歌、よく聞けよ」



「う、うん…」



「俺と奏はこの町で喧嘩が強いって有名なんだよ」



「はぁ?!?!なんでよ?!」



「姫歌ちゃん、落ち着いて…」



「ご、ごめん…」



「話すと長くなるんだよなぁ…まあ、簡潔に言うと、奏と中学3年のころに歩いて帰ってたらヤンキーにぶつかって喧嘩売ってきてそれで腹たって殴った」



「そしたら、有名になっちゃったんだよ、俺たち」



と言いながら苦笑いする奏くん



「なんで買ったのよ…」



「最初はそんなつもりじゃなかったんだよ。向こうがしつこかったから殴っただけ」



「カツアゲしようとしてきたしね」



「か、カツアゲ?!」



「ああ。だから、殴った」



「その殴ったところの男がさ、この辺じゃ恐れられてる軍の1人だったらしくてあとからすごい人数連れて仕返しに来たんだよ〜」



と言いながら楽しそうに話す奏くん



なんでそんな楽しそうなの…



「そ、その仕返しに来た人数は何人だったの…?」



「えっとね〜何人だったっけ?蓮」



「100はいたんじゃね?」