「姫歌のおかげですっかり良くなった」



「それは良かった」



「手握っててくれたからな」



「へ?」



蓮に指摘をされて下を見てみると



「うわぁぁーーー!!!」



「うるせぇな。なんだよ、その化け物見たみたいな反応」



「だ、だって手握って寝てたなんて気付かなかったんだもん…」



「はあ?お前、無意識でそれやってんのかよ」



「そんな恥ずかしいこと意識してするわけないじゃん!」



「はぁ…まじかよ…」



「なにが?」



「お前、俺以外の男には絶対やるなよ」



やるなって…手握ること?



「なんで?」



「なんでもだ。お前に拒否権はないからな、いいな?」



「なんかムカつく…」



「あのなぁ…俺はお前心配して言ってるんだぞ…?」



「とてもそんな風には見えないけど」



「とにかく、絶対やるな。わかった?」



「もし…やったら?」



「そうだな…その時は…」



「その時は?」



ニヤリーー



え?ニヤリ?



「わかってるよな?」



「ハイ、ワカリマシタ」



「それでこそ、俺の姫歌だ」



すっかり病気が治った蓮は、いつもよりちょっと意地悪になっていました






「姫歌、俺がいない間に誰かになにもされてないだろうな?」



「もちろん、されてないよ」




告白されたこと言ったらキレられるからやめよ…