花火も上がってなにかの祭りみたいになっている



「後夜祭の最後はキャンプファイヤーを囲んでダンスをするので好きな男子、女子を誘っちゃおーー!!」



桜さんテンション高い…



「あ、お母さんとか迎えに来れない人たちは先生たちが送るから安心してね」



うわ…先生たちかわいそー…



すごい嫌な顔してるよ…



なんて思っていると



「あれ?奈穂たちいない…」



奏くんも蓮もいなかった



どこ行ったんだろ?



「姫歌」



「矢島…」



奈穂を探していると矢島がいつの間にか横にいた



「お前、あの男となにかあったのか?」



「うん…昔ねーー」



私は矢島に全てを話した



「そんなことが…」



「来年も来るからって言われた時、結局私は逃げられないんだって思った」



「姫歌、もう一度言うけど俺お前のことが好きだ」



「矢島…」



「待つって言ったけど今日の姫歌の姿をみたら待つなんて無理だ。ただでさえ、蓮のことで頭がいっぱいだったのにそんな辛い過去を思い出させた男がいるなんてそんなの姫歌が耐えられない」



「……………」



「だから、俺にしないか…?」



「え?」



「俺だったら姫歌にそんな思いさせない。泣かせたりしない」



「矢島…私は…」