「な、なんか昨日より多い気が…」



「当たり前よ〜土曜日だもの」



今日は学園祭2日目



奈穂が言ってた通り、金曜日より土曜日のほうが人が倍以上になっていた



「ここの学園祭ってそんなに有名だったんだ…」



「新聞に載るくらいだからね〜」



「そんなに?!」



さすがお金持ちの学校…



「さあ!今日もバンバン働くわよ〜」



「昨日より疲れそう…」



「まあ、ナンパの数は増えるかもね〜」



「ちょっと最初からやる気無くすようなこと言わないでよ…」



「おほほほほほ」



こわ…



不気味に笑いながら奈穂は準備を始めた



奈穂も昨日ナンパすごいされてたのに疲れてるように見えないんだけど…



なんで…?



沈んだ気持ちのまま私も準備を始めた






『キャーーーーーー!!!』



なにごと?!



今まで優雅な感じだった教室が黄色い声で一気に騒がしくなった



「王子様の登場みたいね」



「王子様?うちのクラスそんな人いたっけ?」



「姫歌、誰のこと言ってるかわかってる?」



「わかんない」



「あんたね…蓮くんたちに決まってるでしょ?!」



「え"っ…」



「なによ、その反応」



「いやだってあんな喧嘩強い人たちが王子様って…」