「奏くん、おはよう」



ニコッと笑って挨拶した奏くんに私も笑顔で挨拶をする



この人だけは普通なんだよね〜



なんて思っていると横から視線を感じた



「…?奏くん、どうかした?」



横をみてみると奏くんが目を見開いて私を見ていた



「姫歌ちゃんって…無自覚?」



「え?なんのこと?」



私知らないうちになにかしたかな?



「だよね〜姫歌ちゃんあの時から素直だもんね〜」



「なんかごめん…」



「あははっいいのいいの」



「奏」



今まで聞いたことのない低い声がした



「あ、蓮。どうかした?」



「お前…わかってるよな?」



「なにが?」



笑う奏くんと…般若のような顔をしている蓮



2人の間になにか火花みたいなのが…



「蓮〜言葉にしないと伝わらないよ?」



「ちっ…」



奏くんのその一言でなにも言えなくなったのか蓮は自分の席に着いた



私の前の席に



なんで前後なの?



ちなみに隣は奏くん



席順は蓮が決めたらしい



蓮は学級委員とかではない



じゃあ、なんでかって?



そんなの…



「ちょっとさ…中島さん。蓮くんと奏くんにくっつき過ぎじゃない…?」



「本当よね…転校生のくせに…」