次の日、私が教室で見た光景はいつもと違っていた



「ねえ、蓮?これから私と一緒にいてくれないかな?」



「いいけど…なんで?」



「私、転校してきたばかりだし…蓮ぐらいしか話せる人いなくて…」



「そういうことなら仕方がないけど…」



「やったー!!ありがとう、蓮!」



「おう」



私はその光景を目にしながら席に着いた



「姫歌ちゃん、おはよう」



「奏くん、おはよう」



蓮は菜々ちゃんとまだ話をしてるようで私に気付いてない



いつもは蓮、私に1番早く気付くのに…



「姫歌ちゃん、どうかした?」



俯いていると奏くんが心配そうに聞いてきた



「う、ううん!なんでもないよ!」



心配させないように笑うけど蓮たちが気になってしょうがない



「ひーめーか!」



「うわっ!!」



再び、俯きそうになると突然、後ろから誰かに抱きつかれた



誰?!



そう思って後ろを見るけど誰もいない



あれ〜?



今、矢島の声が聞こえたような…



「ぎゃっ!!」



前を向くと目の前に矢島の顔があった



び、びびびっくりした…



「なんだよ、そのオバケを見たような反応は」



「び、びっくりして…」



「おはよう、姫歌」