☆寝顔☆ Side桜木

丹羽と居ると調子が狂ってしまって、どう話したらいいか分からない……。

乱暴に長い茶髪の髪を洗っていた。
さっきの言葉だって、車の時だって……。
丹羽の行動が分からない!
イライラして仕方がない…!!
それに、怪我したところがジンジンと痛い。

_キュッ

1回シャワーを止めた。

"桜木さんも笑えば可愛いと思いますよ?"

さっきの言葉を思い出して、またシャワーを出した………。
考えれば考えるほど、丹羽の言葉が引っかかって仕方がない…。

「もう上がろう……」

体を洗って、バタバタと体を拭いて下着を着て、丹羽から貸してもらったTシャツに手を掛けて止まった………。

物凄くドキドキする……。
あーもう!知らない!
乱暴にTシャツを着てみたら……。

「これ、ワンピになる……」

もう、これでいいやと思って、リビングに行ったら、仕事着を着崩して、スヤスヤと眠る丹羽が居た。
ゆっくりと起こさないように近づいて行く。
ソーっと近づいて丹羽の寝顔を見ると……。

「幼い…」

丹羽の寝顔は、青年みたいでとても可愛かった。
さすが、顔立ちは整っているだけあって綺麗。

「んん……」
「うわ………っ!?」

__ガタン!

急に動いた丹羽にビックリして、後ろにあったテーブルにぶつかってしまった……。
まずいよね………。

「んん……?桜木さん?上がったんですか?」
「………うん」
「そうですか」

そう言って立ち上がって、伸びをしている丹羽。

「喋り方さ…普通にしないの?」
「別に普通にしてもいいですけど?」
「なら普通にしていいよ」
「ならそうする」

__ドキン

え……なんで…。
普通の喋り方になった丹羽にドキンと胸が高鳴って、聞こえてないか心配になる……。

「じゃあ、俺風呂に入ってくるから。自由に何かしてていいから。お茶なら冷蔵庫にある」
「うん」

よほど風呂に入りたかったのかな?
ネクタイを緩めながら早足で風呂に向かった、丹羽の後ろ姿をボーっと見つめていた……。

ドキドキしていた午後10時くらいのこと__