☆桜木という存在☆ Side丹羽

桜木の家庭事情や過去にあったことを聞いて、俺は後悔した。

なんで、コイツの事をただのめんどうな奴と思ってたんだ?
なんで俺は、コイツと向き合おうとしなかったんだ……?
なんでもっと早く、コイツの事を聞かなかったんだ………………………?

桜木の過去は、初めて聞いた俺でも、気が引けるくらいの過去だった。

そんな過去を、桜木は1人で抱えて生きてるんだ……。
そう思うと、目に涙が溜まった。

隣に座っている桜木の頬に、涙が流れた。

桜木に謝りたい………。

「お前…辛かったんだな……ごめん、ずっと桜木のこと勘違いしてた……」

桜木が、驚いたように俺の方を見ている。

あぁ……情けねぇわ俺……。
でも、これからこうやって桜木の話しが聞けるなら、情けねぇとこなんて見られてしまうか…。

俺は、目の前に居る桜木を見て言った。

「信じろよ」

そう言った途端に、泣きだした桜木…。

よく分かんねぇ気持ちが、俺の中でグルグルと渦を巻いている。
桜木が、泣きだした時……。

"守りたい"

そう思った………。

お前の荷物、俺にも背負わせろ___