「ねぇ、花澄、そろそろ潮時じゃない? 4年もこのままでいいの? 高1にもなったんだしさ、ここで勇気を出して……」 「言わないよ!」 わたしは深夏の言葉を遮る。 「すぐこれだもん……。言わなきゃ、竜也だって気づかないって」 深夏が大きくため息をついて、ちょっとトイレと立ち上がった。