「橘!」


「え?」



聞きなれない声にわたしは顔を上げると、目の前に美月くんがいた。



「久しぶり」


「うん、久しぶり。どうしたの?」


中学まで同じクラスだった美月くん。


今はクラスが離れてしまったけど、会えば挨拶するくらいで、そこまで仲はよくない。



「あのさ、クリスマス、予定入ってる?」


「クリスマス? まだ……分かんない」



毎年クリスマス会を仲良し6人でやるんだけど、今年はまだ、決まっていない。