「最後一緒に帰る気ないのかよ」
「……最後ぐらい、一緒に帰らなくてもいいでしょ」
ほんとは、最後の日も一緒に帰れて嬉しい。
だって、高校はきっと一緒に帰ることはない。
これが……一緒に帰る、最後の日。
「ふっ、素直じゃないね、お前」
「ってか、あんた女の子たちは? いいの?」
「いいもなにも、最初から構う気ないしね」
「ふーん?」
あれ……?
ふと、淳のブレザーを見ると、ボタンは全部無事についていた。
「ボタン、守りきったんだ」
「まーね、なんでくだらないジンクスのために、俺がボタンあげないといけないんだっつの」
「そーね。ってかさ、ほんとに淳はどこの高校いくのさ」
「……お前、ほんとにわかんないわけ?」
「わかんないからきいてんでしょ」
私がそう言うと、淳は呆れた顔をしてため息をついた。

