一体誰が、ランスロットの不義の恋を騎士王に告げたのか。

事実を知ったアーサーはワナワナと震える。

円卓の騎士の中で最も忠義に篤く、信頼を置いていたランスロットの、いわば裏切り。

「残念だ、ランスロット卿。お前ほどの優秀な騎士が、まさか陛下に対して裏切りを見せるとは」

そう語ったのはモルドレッドだった。

「陛下」

モルドレッドはアーサーに向き直る。

「騎士王たる陛下に、円卓の騎士であるランスロットが裏切りを見せる。しかも陛下のお妃であるグェネヴィア様との不義の恋…これはランスロットとグェネヴィア様共々、火炙りの刑に処さなければならないかと」

「!!!!!」

更なる衝撃が、円卓の騎士達、そしてグェネヴィアにも走った。

キャメロット王国では、重大なる裏切り行為が発覚した場合、罪人は火炙りの刑にて処刑されると決まっている。

それが王族だろうが貴族だろうが、例外はない。