その瞬間ツンと引っ張られたような感覚。


「ん?」



振り向くと胡桃が袖をつまんでいた。


どうしたんだろう…?



「行か……ない…で……一人…に…しないで……」


行かないで。一人にしないで。


胡桃がハッキリそう言った。


過去に何かあった?


でも…お父様もいる。お母様は……いた?


まさかね。



「大丈夫。胡桃を絶対一人にしないよ」



そう答えると安心したように手を離しまた眠った。