「今日、胡桃休みだって」

「何でだ?」

「パーティの準備?」

「ふーん。やっべ。こっち来る。伶奈、麻莉に電話を繋げとけ」



言われた通り麻莉に電話を繋げておく。


また絡みにくるの?面倒くさいなぁ……。



「あらぁ?今日は砂月くんはいないんだぁ?」

「だから何だよ」

「私に逆らっても良いのぉ?お父様に電話しちゃうよぉ?」


「「……」」

笑いを堪える私達。

二人ともポーカーフェイスでしのいだ。


二人ともが思った。


『感情が顔に出にくくてよかった』


それを言うこと聞いたと勘違いしたのか調子にのるまりな。



「今までの口の利き方反省したら水無月くんは許してあげるよぉ?」


え、私は?

無理ってわかってるけどさ。

あー!わかった。


まりなはイケメンを近くに置いていたいだけなんだ。


「申し訳ありませんが…私はあなた様と仲良くする気はありません。私が仲良くしたいと思うのは伶奈様だけなので」


っておい!貴族言葉を使うな!

バレるだろ!


「あらぁ貴族言葉が上手ねぇ!でも今のことだと私を敵に回すことになるけど良いのぉ?」

「いいけど?何回も言わせんなよクズ」


呉羽……態度が180°ちがうよ……。

麻莉がようやく帰ってきた。



「伶奈、圭くんにも繋いでおいた」

「ん。了解」