結局、正直に白状してしまった。

「なんだ。本が読みたかったのか?

それならそうと断ってから行け。

心配しただろ。」

あれ?怒ってたんじゃなかったのか?

心配したって……

なんか変なの……


「ごめん。

でももうきっと来ないから。

こっちの字、全然読めなかったし。」

「そんなことなら、明日からメイドをつけてやるから、そいつに文字を教わるといい。

なんにも出来ないのもつまらないだろうしな。

とにかく、今日は遅いから早く戻れ。」

そう言うと、座っていた私を起こして、結局部屋まで何も言わずに送ってくれたのだった。