記憶の片隅に―I don't forget you―

……えっ?この人たちと知り合いなの?



なんか、意外な気がする。


綺麗な顔立ちをしているけど、チャラチャラした彼らとは異質な感じがするから。



学生さんなのかな…?


この時期にスキーに来るくらいだからきっとそうだよね。



騒がしいテーブルの会話を耳にしながら、ふと、そんなことを考えていた。 



――…あっ!玲子と美香だ。


スキー板を立て掛け、ゴーグルと帽子を脱ぎながら二人はレストハウスに入ってきた。 



スッと立ち上がり、二人に分かるように手を振ると、すぐさまこちらに気付いた。