私は部屋の明かりを消し、子どもたちとともに布団に入る。
今日は夜空がとても綺麗だ。
「ねえ、お母様。お話してー?」
「私も聞きたい〜」
「あら、何のお話をしようかしら」
「何でも良いよ」
「じゃあ、怖いお話にしようか?」
「うっ、怖いのは嫌だ」
「ふふ。冗談よ」
うーん、そうね。と何の話をしようか考えていると誰かが部屋に入って来た。
「じゃあ、俺が話してやろう」
「お父様!」
子どもたちは嬉しそうにベッドの上で跳ねる。
「今日は一緒に寝れるの?」
「ああ。だから今日はお父様がお話してやろう」
「やったー」
また子どもたちが跳ねている。
「静かに横になりなさい。でないとお父様は話してくれないわよ?」
そう言うとすぐに子どもたちは横になった。
彼は子どもたちを私との間に挟むようにベッドに横になると、話し始めた。
それは、懐かしい話だった…