【短編】ソーソー教の教祖様

「貸してみ」

カズオが、あたしからトランペットを奪い取る。

そして、ドー、と音を出した。

きれいな音だ。

あたしとは大違い。

結構うまいと思うんだけどな。

ドーレーミー、とカズオが続ける。

そして、ファー……ドー。

「ドのバカ!! ドなんか呼んでねー!!」

また、わけのわからない叫びをあげる。

あたしは、「まぁまぁ」とカズオをなだめながら言った。

「なんでソがでないわけ?」

「わかんね」

「指がドになってるからじゃないの?」

ピストンを指差していった。