【短編】ソーソー教の教祖様

散々ソの音を出して満足したのか、おもむろにあたしに振り向き、

「よし。じゃあお前にちゃんとした音階を聞かせてやる。ドからドまでだ」

得意げに笑った。

あたしは眠い目をこすりながら、

「おー。パチパチパチ」

と拍手を送る。

カズオは何度か深呼吸をして、マウスピースに口をつけた。

そして、力強く息を吹きいれた。

ソー。

綺麗なソが響き渡る。

カズオが首を捻って、あたしを見た。

あたしも、釣られるように首を傾(かし)げる。

もう一回。

目で合図を送ると、カズオが頷いた。

そして、

ソー。

ソーソーソー。