【遥斗 side】


正直美優がいなくなったことにめっちゃ焦った。

それで美優が見つかって凄く安心した…


はぁはぁ息切らして走ったのは何ヶ月ぶりだろうか?


気がついたら走っていて、気がついたら「俺の彼女」なんて言っていた。


……自分でも分からない。


美優なんてどうでもいいのに…


美優は隠していたけど気づいてる。

涙目になっていた事…とても怖かったのだろう。そう思うと胸がきゅっと締め付けられた。


それと同時に涙目の美優はとても愛おしく感じた。


抱きしめたかった。


これは同情なのか?


分からない。


初めての感情に、困る自分に情けないと思った。


だが、美優は大切な幼なじみであって、好きではない。と言い聞かせる自分がもう分からなくなる。


「俺は…どうしちまったんだ……?」