「・・・お、お母さん?お父さん?」
美味しそうなクリスマスケーキに、綺麗に包装されたプレゼント。
部屋にはたくさんの飾りがついていて。大きなクリスマスツリーもある。
そして、
お父さんとお母さんの見た事のないようなほど、輝かしい笑顔。
家族3人で楽しそうにケーキを食べて、他愛無い会話をして。
私、これを、
もっと、
「・・・さん?」
「陽菜さん?」
「あっ」
誰かの声がしたと思って、パっと目を覚ますと、そこには
集まりから帰ってきたのか、松田さんがいつもの笑顔で立っていた。
「陽菜さん、今日は大変だったでしょう?ごめんなさい、全て任せてしまって。」
「え、いや。今日は仕事量いつもより少なかったですから。気にしないでください?」
私がにこっと笑うと、松田さんの引き詰まった顔が若干柔らかくなった。
「そうでしたか。でも、ありがとうございました。」
「いえいえ、えへへ//」
私が照れていると、松田さんがにこっと笑った。
「そういえば、陽菜さん。南様のお姿が見受けられないのですが?」
「あ。」
南様、本当にどこに行ったんだろう。
私が「うーん」と悩んでいると、松田さんは何か思い出したのか、
「少し外を見てきますね」と言って、コートを手に部屋を出て行った。
