ご主人様のお膝元!?

陽菜は必死に
抵抗し続けるが、
南は離すことなく
逆に
もっと深く
舌を入れ込ませてきた。

陽菜は慣れない感触に
戸惑いながらも
必死に抵抗し、
苦しい感覚から
逃れるように
必死に声を漏らす。

しかし
南は、
自分の欲の全てを
陽菜の唇にぶつけ
舌を強く絡みつかせ、
陽菜の漏らす声と
恥らう表情に満たされながら
不敵な笑みを浮かべていた。

それを見た陽菜は
まるで、
悪魔とキスをしているような
気分になり、
その瞬間、
彼女の中に、

南に対しての

「恐怖」と「軽蔑」

という感情を
生み出してしまった。



そして、

―数分後―

南は陽菜から
唇を離した。

陽菜は荒くなった息を
整える。

南は
いつもどうり
慣れたような顔で
にっこり笑っていた。

それを見た陽菜は
縛られた手首を器用に使い
汚れを落すように
唇を力強く拭く。


「・・い、いや、こ、こんなの・・」


南は
軽蔑した様子で
自分が口付けた跡を
消すように
唇を拭く陽菜を見て
不機嫌さと辛さを顔に出して


「・・・嫌じゃないくせに。」


と、呟いた。


そして、

陽菜の綺麗で長い髪を
優しく手で握り、
自分の唇に触れさせた。


「やっ!//」


陽菜は突然の行為に驚き、
とっさに
南の手の中にある髪の毛を
引き抜く。

南は
ふ。
と笑うと、
立ち上がり

乱れた
服を調えてから
部屋を静かに出て行った。


陽菜は未だに、
顔を赤くしたままで、

ふいに目から
理由の分からない涙が
ポタポタと
流れ落ちた。


そしてそのまま、

その場に寝転がり

伝ってくる涙を

手で拭いながら

静かに目を閉じた。