「…帰るか」


気がつけば教室にいるのは私だけになっていた。



下駄箱に近づくにつれて話し声が聞こえてくる。


「…好き…けど………だよ」


途切れ途切れにしか聞こえないけど、この声はきっと祐希の声。


声のする方を見てみると、そこにはやはり祐希がいて、璃子ちゃんと二人で話していた。