みんなの冷蔵庫(仮)2

シグマが怖いって訳じゃない。
でも、さっきの事を思い出し、思わず一歩後退りしてしまう。

その時シグマの悲しそうな顔が歪んだ。

シグマの泣き顔なんて、子供の時ですら見た事がなかったから……例え今涙を流していなくっても、こんな顔見ていて辛かった。


「ごめん! さっきは中途半端な事して、私も悪かったから……おあいこ! ね?」


私は慌てて明るく振る舞った。

シグマの事をこれ以上傷付けたくない一心で。


「また幼なじみを続けてくれる?」


私は笑顔を浮かべ、一歩シグマに近付いた。

すると今度はシグマが一歩後ろに下がった。