みんなの冷蔵庫(仮)2

野崎さんは気持ちいいくらい満面の笑みを向けてくれたかと思うと、私の肩に腕を回し、ぐいと引き寄せると、いきなりほっぺに軽くキスをしてきた。

身長差が多分20センチ近くあるから、野崎さんが私に飛びついたみたいになる。

いきなりのことにびっくりして、すぐそこにある野崎さんの顔をまじまじと見た。

本人はそんなことお構いなしで、私から離れると歩き出した。


「じゃ、見つかるまであそこでジュース飲もっか」


そう言って指差したのは、数メートル先に見える24時間営業のファミレス。