みんなの冷蔵庫(仮)2

「え――?! 同い年なんだ」


私がそう言うと、野崎さんはガードレールから飛び降りて私の顔をまじまじと見た。


「うっそ?! マジで?」


火の点いていない煙草が、野崎さんの唇に張り付いてぷらぷらしている。

そんなにも?

そんなにもびっくりすることだろうか。


「いくつに見えたの?」


至近距離で色んな角度からじろじろ見てくる野崎さんを、じとっと睨み付ける。


「いやぁ~高校生かと思ってた。ごめんごめん」


野崎さんは含み笑いをしながら煙草に火を点けた。

悪かったわね。
どうせ童顔ですよ。

とは、言うだけ虚しくなりそうだったのでやめた。