みんなの冷蔵庫(仮)2

「ちよみ」


やめて、こんな時だけ優しく呼ばないで。

ずるい。

いつもは「ねぇ」とか「あのさ」なのに。


「しよっか」


トキちゃんはそう言うと、私の首の後ろに腕を回して引き寄せた。


「えっ……」


ピッタリしたカットソーにおでこを押し付けられ、私は気が変になりそうなくらい体中が熱くなった。

初めて

初めてトキちゃんの腕に抱きしめられた。

私、トキちゃんの胸の中にいる。