なのに。

部屋に入っても一向にセックスをする気配はなくて。

犬がべろべろ顔を舐めるように、ただしつこくキスの連続で。

キスは気持ちいいから止めなくていいけど、その先は?!
私の心も体も、もう準備できてるんだけど!

そんな思いで私は自分で濡れた服を脱いだ。
トキちゃんの濡れたシャツも剥ぎ取った。

でも、それでも私の体には触れない。

いや、両肩に手を置いてキスを降らせてるから、触れてはいるけど、そうじゃなくて!!

触って欲しいのはそんなとこじゃない。

私はトキちゃんの両手を掴み、自分の胸に持っていった。