「綺音、コーヒーだけでいいの?」





そういう皇くんは何も頼まず


ただコーヒーを飲み続ける私を見ているだけ。





「皇くんこそ、なにも頼まないの?」




「別にいい。お前見てたいから」





「………」






うーん……


こ、こういう時どうすればいいのかほんとにわかんない。





正面からも周りからも視線を浴びて、さらにもう飲みたくもないのに飲み続けるコーヒーのせいで胃が痛くなりそう。





そもそもなんで放課後一緒に帰ることにしちゃったんだ、私…




強行突破して一人で帰ってくることもできたかも…




今更ながらちょっと後悔。