ふいに私の顎に手をそえ、クイっと持ち上げられる。
・・・これってもしかして俗に言う『顎クイ』というやつでは?
至近距離に男の子の顔がある状況で
のん気にそんな豆知識が頭をよぎっていた。
「・・・・・この距離に俺がいても、お前なんとも思わないわけ?」
ちょっとだけ不機嫌そうに目の前の彼は私を見つめる。
「近すぎると思う」
「当たり前だろ、近くしてんだから。
そうじゃなくて男として俺をどう思うかってことだよ」
当たり前って・・・
「うーん・・・私実は男の子少し苦手なんだけど、皇くんなら大丈夫かな」
実際に思ったことをストレートに口に出す。



