四季物語

〜不意討ち〜

今年も私が一番嫌な行事がやってくる。それは『修学旅行』。クラスもこの話題で持ちきり。私が退屈にしていると蓮斗とは変わらずそばに来て私を楽しませてくれる。まあ私は一緒にいるだけでいいのだけれど,,,

「おい静かにしろー、それじゃあ修学旅行の班決めをするぞー」

担任がそう言うと皆が席に着いてワクワクしている。
私の学校の修学旅行は行動班という山を一緒に登ったり、一緒にカレーを作ったりと勉強面で一緒にいる班と生活班と言う一緒に寝たり、お風呂入ったり、ご飯を食べたりする班がある。今日は行動班を決めるみたいだ。

「乃愛、一緒の班になろうぜ」

そう突然話し掛けて来たのは蓮斗。蓮斗とは席が前後だから蓮斗は私の机に腕を置いて話しかけたのだ。私はなんのためらいもなく、

「いいよ」

と答えた。
するとクラスで話している誰よりも大きな声で

「はいはーい!僕!乃愛ちゃんと行動班一緒がいいでーす!」

ばかでかい声でそう言ったのは隣の席にいる夏月輝。こいつが関わると必ず面倒くさいことになる。だから、いつも通り断るつもりだった,,,けれど

「ああ、いいぜ。じゃあ班員は俺とお前と乃愛な。」

えっええぇえ?!耳を疑ったがその声は蓮斗そのものだった。

「ふーん、話が分かるようになってきたじゃん~。じゃあ!他に俺たちと一緒の班になりたい人!この指止まれ!」

「ちょっとどきなさいよ!」

「何よ!夏月君と秋河君は私の物よ!」

「はぁ?あんたら何言ってんの?!」

ギーギーギャーギャー

あーあ、たくさんの女子どもが押し寄せまるでデパートのセール品にかぶりつく主婦みたいだ。
まぁ結局はくじ引きになったんだけどね。

そして、ついに班のメンバーが決まった。
まず、私と蓮斗と夏月輝。そして見事当たりのくじを勝ち取った、葉山 雪さんと菊池 星奈さん。そしてもう一人の男子で夏月輝と仲良い木崎 颯太の六人だ。
本当の事を言うとあまり菊池さんと葉山葉山さんたちとは馴染めそうにないけど、私には蓮斗がいるから,,,。

この修学旅行で起きる出来事によって気持ちが大きく揺らぐことになるなんて私はまだ知るよしもなかった。