「ていうかさ、お姉ちゃん。今男の姿なのに言葉遣いがソレだと凄いオネエっぽいんだけど。動きも女の人って感じでもう…オネエ…」


少し人が多くなってきたショッピングモールの広い通路を歩いていると、唐突に毒気を含む声が…


凄く今更だけどたしかに。


私今男の姿じゃん。


オネエは流石になりたくない…


ビシッとしなければ…


私がそう決意している間も、柚ちゃんは、もう次に入るお店は決まっているのか、スタスタと真っ直ぐ歩いていく。


「あと、柚ちゃんって呼ばないで。男の人が言うとシスコンみたいでなんか嫌」


「えっシスコン……」


私はシスコンでもいいんだけどなぁ。


柚ちゃんは嫌だそうなので、素直にいうことを聞きます。


「なんて呼べばいいんだ?」


「呼び捨てでいいよ。お兄ちゃん」


「……柚」


「いいね、イケメンの兄欲しかった」


「すごい複雑なんだけど…」


まぁ楽しそうだからいいか。


そんな話をしているうちにお目当ての店についたみたい。


……んんん?


「え、柚?ここに入るの??」


「何を今更。」


「いや、すごい有名ブランド……そんな高いの買えないから。」


「いちいちうるさいなあ。堂々としててよ男でしょ」


いや女だから!!


「買っていい金額には上限があるって言ってなかった??」


「このくらい大丈夫よ。っていうかここは多分使わないから」


私は冷や汗ダラダラなのに柚ちゃんはサラッとそんなことを言う。


意味わからないよ。


って1人で入っていかないで?!?!


「こんにちはー」


あーーーーーー


頭を右手で抑えた。


頭痛がする気がする。